ロボット ワークピース座標系のキャリブレーション
FAIRINO 協働ロボットにおけるワークピース座標系の校正方法を解説します。
ツール座標系が正しくキャリブレーションされた状態で、ワークピースの原点や軸方向を正確に定義することで、作業効率と精度を高められます。
※日本語環境で視聴する場合は、YouTube の字幕機能を有効にしてご覧ください。
本動画では、FAIRINO 協働ロボットのワークピース座標系をキャリブレーション(校正)する方法を紹介します。
ワークピース座標系の設定は、ツール座標系がすでにキャリブレーション済みであることが前提となります。
以下のポイントを押さえて、正確な校正を行ってください。
1.ワークピース座標系の選択
・「Initial」→「Basic」→「Coordinate」→「Workpiece」の順にメニューを開き、校正対象となるワークピース座標系を選択。
・デフォルトのワークピース座標系は修正不可のため、新規作成や既存の別座標系を用いて「Modify」から設定を行う。
2.ツール座標系のキャリブレーション済みであること
・事前にツール座標系を4点法または6点法でキャリブレーションし、現在のアプリケーションで使用しているツールが正しく登録されている状態が必要。
・ツール座標系がずれていると、ワークピース座標系の校正結果にも誤差が生じます。
3.校正方法(Origin + X軸 + Z軸 もしくは Origin + X軸 + XY平面)
3.1.Origin, X-axis, Z-axis
・原点にロボット先端(ツール)を合わせて Point1 を設定。
・X軸正方向となる位置を Point2 として設定。
・Z軸正方向(または XZ 平面上の任意点)を Point3 として設定。
・「Calculate」→「Save」で完了。
3.2.Origin, X-axis, XY-plane
・原点を Point1 として設定。
・X軸正方向を Point2 として設定。
・XY平面上の任意点を Point3 として設定し、Z軸方向は右手の法則で決定。
・「Calculate」→「Save」で完了。
4.校正後の確認
・ワークピース座標系に切り替えた状態でロボットを移動してみると、ワークピースの軸に沿って動くかどうかを確認できる。
・座標がズレている場合、再度ツール座標系や取り付け方法を見直すと良い。